読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「岩波国語辞典 第八版」P4

あいぜんみょうおう[愛染明王] 愛欲などの欲望がそのまま悟りであることを表す明王。赤身で三目六臂、怒りの相をあらわした像に作られる。愛染は愛着に染まる意。 あいじゃく[愛着]もと仏教で、欲望にとらわれ、そこから心が離れられないこと。 おっと、…

「岩波国語辞典 第八版」P3

アイシー[IC]小さな基盤に多くのトランジスタ・ダイオードなどを組み込んだ、電子回路の素子。集積回路。 ―タグ 電波を使って、情報を書き込んだり読み出したりできるICチップ。識別番号を記録して商品に付け、流通管理に利用する。電子タグ。RFID。 ICは…

「岩波国語辞典 第八版」P1437

方針などについて意見を聞いておきながら、ネガティブな発言を許さない。今の日本の組織にはそんな風潮が多く見受けられる。 方針策定に全人格をかけてしまっており、それ以外の人生が存在しないので、方針への否定的なコメントを自己の存在自体への否定と捉…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P18

あざやか[鮮]ひときわめだってあらわれるもの。「痣」を語根とし、「あざける」「あざむく」などと一系の語である。 宮本武蔵は五輪書風の巻で 「たとえば人にはや道といひて、四十里五十里行くものもあり。是も朝より晩まで速く走るにてはなし。道の不堪…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P17

[あざな][字]実名の他に用いる通称。古く実名を用いることを敬避する俗があって、よび名を用いた。幼時に用いるものを小字といい、長じて元服ののち、本名に対してまた字をつけた。その風が我が国にも行われたのである…[玉勝間2]に「皆正しく定まれる…

「角川 新字源 改訂新版」P18

「不羈」ふき 束縛されない。才能や学識がすぐれている。 小野不由美の小説「十二国記」に出てきていた。手綱やオモガイでつなぎ留められない束縛されないというような意味。 不羈が束縛されないという意味から、才能や学識に優れているという意味になったの…

「角川 新字源 改訂新版」P16

[万歳楽]ばんざいらく 1 唐の則天武后が作ったといわれる舞楽の名。 2 昔、正月五日に宮中で行われた舞楽。 挿絵が気になる。 2を表しているというので、検索してみると雅楽の動画に行きつき、見てみる。雰囲気はとてもよく表現されているので何ら問題…

どうして?

ちょっと、勢いだけで書いてしまう。 和歌の教科書に載るときの翻訳、例えば 君待つと吾が恋ひおれば我が屋戸のすだれ動かし秋の風吹く がなぜか、 あなた「のおいで」を待って恋しく「思って」おりますと、私の家の戸口のすだれを動かして「思わせぶりに」…

「岩波国語辞典 第八版」P22

自粛の日々が味気ない。 ちょっと刺激をと思って、激麻辣麻婆豆腐を作って食べてみたら、年齢のせいか、おなかが痛くなってしまった。実に情けない気分になった あじけない「味気ない」物事に興味が感じられず、味わいがない。あじきない。 「下宿でーー休日…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P16

[あさし]「浅」あさの形容詞形。あさら あさらかに などの語形がある。深しに対して程度の甚だしくない状態をいう・・・もとものの失われてゆくことをいう語であろう。 という。 神南備の浅小竹原のうるはしみ妾が思ふ君が聲のしるけく[万2774] 「あさし…

「岩波国語辞典 第八版」P21

今日は二項目、ちょっと比べてみたい。 アザラシは豹で、アシカは、ロバ。 昔、改修前の江ノ島水族館に雨の日に行った。トドとアザラシとアシカが荒れ狂っていた。 確かに、アザラシの吠え声は、猛獣を思わせる声であるし、アシカはロバのような声ではあるが…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P27

ATARIというゲーム会社があった。囲碁の「あたり」からつけられた社名であるらしい。 「あたり」というのは、ある領域を占領する小さなチェックメイトのようなものらしい。そのあたり一帯を占領するという意味ではないと思うが… あたり「辺(邊)」 その一帯…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P15

[あぐむ][踞、趺坐]四段。「足組む」の意で、あぐらをかくことをいう。 十掬劔を抜きて、逆に浪の穂に刺し立て、其の劔の前に趺坐みて、其の大国主命を問いて言らさく… この古事記のシーン、海の波の上に刀を逆において、その上に胡坐かいてというのは、…

「角川 新字源 改訂新版」P27

薪を担いだ二宮金次郎の銅像が読んでいるのは、「大学」であるという。 大学は、教育機関としての大学の事ではもちろんなく、四書の一つの「大学」である。 明徳をあきらかにするとか、民に親しむとか、至善にとどまるとか、善悪をあきらかにすると、こうな…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P14

[あくた]「芥」ごみやちりなど、ものの役に立たぬもの。ごみくずの類をいう。もとは雑草の類をいう語であったらしく「あくたふ」という語があり、「芥生」の意である。 天にある姫菅原の草莫刈りそね蜷の腸か黒き髪に飽田し付くも[万1277] 「ちょっと~…

「岩波国語辞典 第八版」P20

男性の気を惹くために可愛らしさや女性らしさをアピールした言動や行動をとる女性キャスターやアイドルを「あざとい」と良いニュアンスでいう風潮があるらしい。 ここに岩波国語辞典は意を唱える。 あざとい 形 ①押しの強い、どぎついやりかただ。「――商法」…

「角川 新字源 改訂新版」P15

[上達]じょうたつ 根本的なもの、すなわち、徳義の点で優れている。 君子上達小人下達 根本的に優れていくことを探求していく君子でないと下達していってしまう。 そういう恐ろしいことが書いてあるのだろうか。何事もなんとか上達する道を歩み続けたいも…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P366 「岩波国語辞典 第八版」 P1567 「角川 新字源 改訂新版」P1430

鏃というものがある。岩波国語辞典では 「やじり」「鏃、矢尻」 矢の先のとがった部分。 とされている。 先端にありながら、しり とはどういうことだろうか。 字訓で、しり を引いてみる。 しり「後、尻、臀」 うしろの方を言う。口に対しては「しり」、「ま…

「角川 新字源 改訂新版」P14

[上]ジョウ、うえ 指事。「下」の字とは逆に高さの基準の横線の上に短い一線を書いて、物の上方、また「あげる」意を表す この説にも、なるほどと思ってしまう。どちらも説得力があって楽しい。 白川説とは少し違う様子である。掌の上と解するか基準線の上…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P13

[あきらか]「明、顕」 ものごとの全体が正しく知られるような状態をいう。語源は「あく」。「明るし」は光の感覚であるが「あきらか」は情理の全体について、はっきりと知られる意。「明らけし」はその形容詞形。「明らかに」は副詞形。「明けらむ」は動詞…

「角川 新字源 改訂新版」P13

[三楽]さんらく 君子の三つの楽しみ。父母が健在で兄弟に事故がないこと。行いに恥ずべき点のないこと。天下の英才を教育すること。 たしかに、これは実現できれば素晴らしいことだと思う。 二項目以外は、否、すべて周囲の力による影響が大きく、自分ひと…

「岩波国語辞典 第八版」P1310

近頃、感染症関連のニュースで、「問題を“たにんごと”ではなく“じぶんごと”としてとらえ、人流の抑制に…」というようなお説教じみたセリフが読まれている。 人流の抑制には協力するが、「たにんごと」や「じぶんごと」という謎の日本語が理解できない。 ひと…

「角川 新字源 改訂新版」P12

[三多]さんた 文章上達のための三条件。多く読む。多く作る。多く考える。 学者に必要な三条件。読書が多い。持論が多い。著述が多い。 前者は練習数をこなすこと。 後者は、人の目に触れる可能性を増やすこと。に通じているのだろうか。 大したことのない…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P12

[あき]「現、明」 明らかなこと、現実に現れていて、見ることのできる状態のものをいう。「あきつ」という形で名詞と複合して用いる。 明つ神吾皇の 天の下八嶋の中に、国はしも多にあれども…[万1050] 現・明は幽・暗に対する語で、本来神明についていう…

「角川 新字源 改訂新版」P11

[三省]さんせい 何度も反省する。一説に、人のために謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか、の三つのことを反省する。 論語からの引用らしい。孔子に習ったこと以外を伝えていないか。ということを反省しているのだろうか…

「角川 新字源 改訂新版」P10

[三鈷]さんこ 真言宗で用いる仏具。鈷は、もと兵器で煩悩を破るという意味があった。金属製で端に三つのとがった爪がある。 これこれ、こういうのがおじさんは子供のころ好きだった。 何を言っているのか、この文章では何もわかるまい。 辞書には時々言葉…

「角川 新字源 改訂新版」P9

[三計]さんけい 一年の計は穀を植える、十年の計は木を植える、一生の計は人を植えるの三つ。 現代にも通じるように思う。皆さんは違うのかもしれないが、どうも、一年の計ばかりで日々を暮らしてしまっているように思っている。 なんとか、木を植え、人を…

「角川 新字源 改訂新版」P8

[下剤]かさい 最低限度 げざい 大便の通じをよくする薬 どう考えても、この文字面からは、後者でしか思い浮かばない。 ネットやらでの「実用」を主体に考える人たちからは前者の意など掲載する必要がないと思われるのだろう。辞書にこういう語を載せておく…

「角川 新字源 改訂新版」P7

[下帷]かい とばりを下ろして書物を読む。 俗事にわずらわされず読書生活をする。 塾を開き人に教える。 俗事にわずらわされず読書生活をする。こういうことができることを子供のころ夢見ていた。いつかそういうことができるようにと思っていたが、暮らし…

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P11

「あがる」「上、騰、挙」 株価が急騰しているというニュースを見かける。 S&P500がとか、日経225がとか、おじさんにはほとんど関係ないのだが。 それより、この「あがる」というとき、複数の字があてられているように思う。 上という字のとき、騰という字の…