薪を担いだ二宮金次郎の銅像が読んでいるのは、「大学」であるという。
大学は、教育機関としての大学の事ではもちろんなく、四書の一つの「大学」である。
明徳をあきらかにするとか、民に親しむとか、至善にとどまるとか、善悪をあきらかにすると、こうなって、こうなると、ああなって…とか書いてあるものである。
江戸時代、寺子屋では四書(論語、孟子、中庸、大学)を素読していったらしい。それだけ重要な書のひとつだと認識されていたということだろう。
二宮金次郎は、これをひたすらに「愛読」することで、身を通して実現していったのかもしれない。
中庸「ちゅうよう」①中正で行き過ぎや不足がないこと。 ②書名。四書の一つ。子思の作と伝えられる。