論語とコンピュータ(読み書きそろばん)

ちょっとずつ読んで、書いてみる

2024-01-01から1年間の記事一覧

童子問 上巻 第41章

また、少し空いてしまった。 「誰が言ったということではないですが、学問は知を以て先とすると聞きます。今、理を極める説は仁を求めるにおいて非常に妨げになるといいます。理を捻じ曲げていることはないでしょうか?」 「書を読み、理を極めていくことは…

童子問 上巻 第40章

「仁を識り難いのはなんででしょうか」 「仁を得ることは本当に難しいです。仁の理を識るということにおいては難しいことなどありません。 道を学ぶ者がその方を失っているので、勝手に難しくしているのです。 昔の人の学は、徳行を根本としていました。ちょ…

童子問 上巻 第三十九章

「仁を第一とするのは何でですか?」 「仁の徳は大きいのです。ただ、一言で表すなら、愛です。 君臣の関係性なら、義と言いますし、親子なら親、夫婦なら別、兄弟なら叙、友人ならば信。これらはみな愛から出てくるものです。愛は実心です。君子慈愛の徳よ…

童子問 上巻 第三十八章

「先生、忠信は本当に美徳だと思います。でも、信を好んで学を好まなければ、賊になってしまうと陽貨篇にあります。必ずしも悪くないとは言えないのではありませんか?」 「その通りです。学而篇で、「信が義に近いときはその通りにできる」と言います孟子が…

童子問 上巻 第三十七章

「忠信を主とする時には敬は必要ないんですか?」 「そんなことはない。「言忠信、行い篤敬」と言うではないですか。 また、「居処恭しく、事を執るに敬し、人と忠あり」とも言います。 敬もまた聖学において、修養すべきものです。つぶさに、きちんと積み上…

童子問 上巻 第三十六章

「宋の儒者は敬を第一としています。今、先生が忠信を以て第一とするのはなぜですか?」 「学問は誠実にあるのです。だから『忠信を第一とする』と言います。主の字と賓の字が向かい合っています。その心は論語を学ぶ人は、専ら忠信を以て第一としなくてはな…

童子問 上巻 第三十五章

「先生すでに仁を第一として、忠信を以て仁を行なう基礎としているのはなぜですか?」 「有若は、『孝弟というは仁のもとですか?』と孔子に聞いたことがある。孔子は『忠信が主ですね』と答えた。孝悌とは順徳であり、忠信とは実の心である。もし忠信でなけ…

童子問 上巻 第三十四章

「いつも論語、孟子を熟読していますが、まだよくわかりません。細かく教えてください」 「いいでしょう。この学問の最初の一次は仁である。義を以てこれを仁の連れ合いとする。礼を以て補助とする。忠と信を以て基礎とする。仁と義とは陰と陽との関係のよう…

童子問 上巻 第三十三章

「敢えて聞きます。昔の人の正しい方法とはなんですか?」 「まず先に言います。私の言いたいことを知りたいなら、論語と孟子を読めば十分です。ただ病を治す方法だけではなく、保養する方法調理の方法こういうものがすべて備わっています。ただ、知らない人…

童子問 上巻 第32章

「先生は論語の道理を説かれます。道は人に遠くないという旨ですが、とても詳しく、化かつ余計なことがありません。ほかに何かありますか?」 「キミはお医者さまが病気を治すのをみたことがあるかい?前の医師が間違えて症状が出ているときには、まずそれを…

童子問 上巻 第31章

伊川先生(程頤)は「聖人は簡単だと言って人を驕りたかぶらせず、また難しいと言って人が進むことを邪魔することはない」と言いますが、この言葉についてどう思いますか。 「聖人の言葉は、自然であって、飾り付けたり、いじくりまわして作り付けたりしない…

英語語源メモ

am 愛 amicable enamored amorous paramour bell 戦争の antebellum bellicose belligerence rebellion Bene 良い benediction 祝福 benefactor 慈善事業家 beneficiary 慈善事業の恩恵を受ける人 benevolence 慈悲の心 Crim 失敗 犯罪 Criminology decrimin…

童子問 上巻 第30章

「 子夏は『まだ学んでいない人であっても。私は必ずこれを学んだ人といおう』と言いました。 また、呉氏は「詞気の間、抑揚太だ過ぐ、その流れの弊、将に或は学を廃するに至らんとす」と言っています 先生の教えは子夏と同じ弊害を持っているように思います…

What's News WSJ 2024/7/20より

・トランプ前大統領の暗殺未遂に市場はどう反応したか? ・GSが銀行株についてコメント ・ビッグテックの株価 ・どうしてチップ大手の株価が急落したか? ・ドミノピザが新店舗展開をやめた背景は?

童子問 上巻 第29章

「先生は次々に道はわかりやすくて実行しやすいのだと教えてくださいます。でも今儒教を仕事にしている者たちは、皆、入りにくいと言って苦しんでいます、これはなぜでしょうか?」 「学問を見て一種の高貴なものだと思って、日々の生活から離れていてレベル…

童子問 上巻 第28章

「先生は、わかりやすく、実行しやすいものが良く、そうでないものがダメだとおっしゃいます。どうやって見分けるのでしょうか?重ねてご説明ください。」 「中庸には「道というのは少しも離れることができない。離れたならば道ではない」とあります。道が真…

童子問 上巻 第27章

「禅荘宋儒の道を談ずるとき、遠い者大なる者を極みとする。今、先生は道は近くにあって遠くにあるものではないとおっしゃいます。どういうことですか?」 「人に語ってわかりにくいようなものは良い教えではない。 人を導くときに従いにくいようなものは、…

童子問 上巻 第26章

「顔回は、「これは仰げば高く、切ろうとすれば硬い。見るとしても前にあるかと思えば後ろにある」と嘆いています。こういうものはとても難しく、高尚なものであって、卑近とは言わないのではないでしょうか?」 「それは朱熹などのひとの解釈の誤りです。論…

I feel pretty (映画)

I feel prettyと言う映画を見た。 よくできたコメディ映画である。

童子問 上巻 第25章

「つまり、卑近をバカにするような者は道を知らないものだ。と言うことですね。」 「 孟子は言いました『道は近くにある、それなのに人は遠くに道を求めてしまう。事は単純なのだ。なのにこれを難しいところに求めてしまう。人はその親を親とし、長を長とす…

関心領域

関心領域という映画を見た。 映画の出来は意図的に悪くしてある。のだと思う。 わざと不協和音ばかりで作った音楽、不快な低音ノイズ、真っ赤、真っ白などの画像飛ばし。。。不快感をこれでもかこれでもかと執拗に突き付けてくる。 これは非常に不快で、見る…

童子問 巻の上 第24章

「先生が道を説明してくださることはとても良くわかりやすいです。でも、あまりにわかりやすくて、平易な言葉で言いすぎで難しく高尚な言葉を使った方が良いってことはありませんか?」 「平易なことばで説明できているってことは自然に内実が整っているって…

Copilotに拳拳服膺とは何かを聞かされた。

東大の入試問題をAI(ChatGPT)に解かせると、文系の科目はだいたい合格できてしまうが、理系の科目は適当に知識を羅列するだけなので使えない。という内容のニュースを見た。 以下は、ためしに拳拳服膺という語についてCopilotを使ってみた結果ですが、 文…

童子問 第23章

「金持ちになったり名誉を得たりすることは、皆外の者です。そういうことに誘惑されていいのでしょうか?」 「金持ちになったり名誉を得ることは、人間のことがなければありえませんので、まさに礼儀をわきまえなくてはなりません。こういったことを外物とし…

童子問 第12章

「教えていただいて始めて論語が実に宇宙第一の書であることをはっきりと認識することができました。ありがたいことです。しかし孟子は人間の生まれつきの本性が善であるということをいっており、論語には学問が主で、生まれつき人間は善であるということを…

2024年バークシャーハサウェイの年次総会

今年もバークシャーハサウェイのアニュアルミーティングが開催されている。 Watch Live: 2024 Berkshire Hathaway Annual Shareholders Meeting (cnbc.com) 前年同期比39%増の112億2000万ドル。 insurance underwritingの185%ののびが利益を主導。 株式投資…

童子問 第11章

「聖人の道は、知りやすく、行いやすいと先生はおっしゃいます。どうしてこの道を実行する人間はすくないのでしょうか。何か難しいところがあるのでしょうか。」 「あります。中庸の徳目によることが難しいのです。また、誠実に行くことがむずかしいのです。…

童子問 第10章

「後世の学問は高く遠いところに向かっていき、論語の精神に背を向けて走って行く者がいるのはどうしてですか?」 「高いところにいる人は低いところを見る。だから、その言葉は自然と低くなる。 低いところにいる人は高いところを見る。だからその言葉は高…

ここから何回かは

ここから何回かは以前UPし忘れていた分をあげていきます。

童子問 22章

「学問は果たして人の天性の中にあるものでしょうか、それとも外にあるものなのでしょうか」 「内外一致です。内が外を助け、外が内を養います。両方があるのが本当です。たとえば人間の存在のようなものです。心、思うこと、知性、他人をおもんぱかることは…