近頃、感染症関連のニュースで、「問題を“たにんごと”ではなく“じぶんごと”としてとらえ、人流の抑制に…」というようなお説教じみたセリフが読まれている。
人流の抑制には協力するが、「たにんごと」や「じぶんごと」という謎の日本語が理解できない。
ひとごと「他人事」自分には関係のない、他人の事。よそさまの事。
「たにんごと」は、「他人事」の文字読みの読み違い。
そう。そもそも他人事を「ひとごと」ではなく、「たにんごと」と読むことは間違いなのである。その間違いから勝手な思いつきで作り出したと思われる、「じぶんごと」という語が何を言いたいのかわからない。
にもかかわらず、グーグルで検索すると、コンサル屋や自己啓発屋のサイトが133億件も出てくる。この方たちの使い方については、このような言葉を使う人間は、普段人生を生きていないのだろうと思うが、それはそっとしておこう。
「ひとごと」は604万件しか出てこない。
困ったものである。と、ひと事のように言っておこう。