読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

「岩波国語辞典 第八版」P1310

近頃、感染症関連のニュースで、「問題を“たにんごと”ではなく“じぶんごと”としてとらえ、人流の抑制に…」というようなお説教じみたセリフが読まれている。

人流の抑制には協力するが、「たにんごと」や「じぶんごと」という謎の日本語が理解できない。

 

ひとごと「他人事」自分には関係のない、他人の事。よそさまの事。

「たにんごと」は、「他人事」の文字読みの読み違い。

 

 

そう。そもそも他人事を「ひとごと」ではなく、「たにんごと」と読むことは間違いなのである。その間違いから勝手な思いつきで作り出したと思われる、「じぶんごと」という語が何を言いたいのかわからない。

 

にもかかわらず、グーグルで検索すると、コンサル屋や自己啓発屋のサイトが133億件も出てくる。この方たちの使い方については、このような言葉を使う人間は、普段人生を生きていないのだろうと思うが、それはそっとしておこう。

「ひとごと」は604万件しか出てこない。

 

困ったものである。と、ひと事のように言っておこう。