読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P17

[あざな][字]実名の他に用いる通称。古く実名を用いることを敬避する俗があって、よび名を用いた。幼時に用いるものを小字といい、長じて元服ののち、本名に対してまた字をつけた。その風が我が国にも行われたのである…[玉勝間2]に「皆正しく定まれる名としもなくて、よびならへるをいへり」というのが、起源的には正しいかと思われる。…実名敬避の俗はわが国にもあって、ことに王朝期の女子の本名には知られないものが多く、清少納言赤染衛門のような女房名などでよばれる。

 

地名で「大字」などというのも、まさに玉勝間の「よびならへるをいへり」なのだろうが、Google Earthなどを見ていると、どうしてそう呼び習うのか…気になるような地名も多い。

赤染衛門といえば、

さもあらばあれ大和心し賢くはほそぢにつけてあらずばかりぞ [後拾遺和歌集

 

が思い出される。

日々の生活に追われ、才が激しく求められているが、大和心が堅固くないようでは仕方がないし、大和心のみがあっても仕方がない難しいものだなどと思う。