読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P11

「あがる」「上、騰、挙」

株価が急騰しているというニュースを見かける。

S&P500がとか、日経225がとか、おじさんにはほとんど関係ないのだが。

それより、この「あがる」というとき、複数の字があてられているように思う。

上という字のとき、騰という字のとき。挙はあまり使われていないように思う。

 

上は指事。掌の上に小点を加えて上方を示した。下は掌の下に点を加えた字である。ともに上下の関係を示す。また垂直に上下することをいう。

 

なるほど。矢印のような使われ方をして、かつ垂直上下を表すということのようだ。

では、騰を見てみる。

 

騰はよう(肉づきに なんと形容したらよいのか…)声。ように滕・謄の声がある。[説文]十上 に「傳なり」とあって伝乗の意とするがそのよう例はほとんどない。

 

なんだ。日本語で書いてあることくらいしかわからない。

 

他の辞書の到着を待たないと、今のおじさんの低下しきった力では理解ができないので後に回す。そう、こうやってとりあえず後回しにしておくというのは、カリキュラムが決まっているとできにくいことだが、あとの人生での楽しみが増えるという形で「思い残すこと」が増えてきて楽しい。

 

挙は與と手とに従う。與は四方から物を持ち上げる形。挙はさらに手を加えて高挙の意を示す。

 

みんなに支えられて持ち上げられる状態を言うようだ。

株式の仕組みを考え、この説が正しいとすると挙という字を使うのもアリなのかもしれない。いずれにせよ、騰の解説が少しもわからない。

同じわからないでも、誰かが短期的な金儲けのために恣意的に作り出した用語がわからないことは、どうせ廃れるので興味がそこまでわかないが、東洋文化圏で数千年廃れていないわからないことには探求心をくすぐられる。