論語とコンピュータ(読み書きそろばん)

ちょっとずつ読んで、書いてみる

童子問 第一章

童子問 第一章

こどもの問い

「先生は孔子孟子の教えを原典にあたってはっきりさせて、学ぶ者を教え導くとおっしゃっています。でも、ボクは入門して日が浅く、生まれつき愚かです。さらに、先に習ってしまったことが主になってしまっており、孔子孟子の教えを直接読むことにおいて、却って驚き、怪しんでしまいます。どうしたらいいでしょうか。」

仁斎先生の答え

孔子孟子の教えは、丹青のように明確に光り輝いている。天下の理を含んで欠けるところがない。多くの思想家の著書のえり抜きのものを一堂に会させてもらすところがない。この教えから外れるものは、主流ではない、傍流である。キミがもしこの意味が知りたければ、論語孟子のふたつを読めば十分だ。今、キミのためにあれこれ羅列して、ことごとく教えたとしても、論語孟子以上のことはない。キミが二書をよく読み込み、味わうことができるならば、私と生まれは離れており、場所や世が違うといえども、一堂に集まって、一日中論議するように、心が通じ合い、お互いにズレることはないだろう。そのためには勉めよ怠けるな。ただのつまらない平易な書物だと思って、深意があることを知らないようなことにならぬように。」

 

小言

うっかりはじめてしまったものの、自分の教養と語彙力が圧倒的に足りない。

そして原典の出版時(1970)に、この本を読もうと思う方には常識だったのか注釈が「韓愈『竇秀才に答うる書』「廩を倒し囷を傾け、羅列して進む」にもとづく」では、少なくとも今の私にはわからない。しかし、それを含めても、何とかやっていこうと思う。がんばろう。

 

今日のことば

闡明【せんめい】      → はっきりと

賦性【ふせい】       → 生まれ持っての性質

魯【ろ】          → 愚か

炳【へい】として丹青の如く → はっきりしている

會萃【かいすい】      → えり抜きのものを一堂に会する

囷を傾け廩を倒し【きん】【りん】→ あちこちひっくり返して の意か?

睽違【けいい】  → 離れ離れ