論語とコンピュータ(読み書きそろばん)

ちょっとずつ読んで、書いてみる

童子問

童子問 第10章

「後世の学問は高く遠いところに向かっていき、論語の精神に背を向けて走って行く者がいるのはどうしてですか?」 「高いところにいる人は低いところを見る。だから、その言葉は自然と低くなる。 低いところにいる人は高いところを見る。だからその言葉は高…

童子問 第四章

「いわゆる宋学の先生方である朱熹の朱子学や王守仁の陽明学とか禅とか荘子などを見ると議論の言葉は格調高く、難しいので本当にその言葉がりっぱなのだろうと思います。論語はとても平易であんまり意味ないんじゃないかと思ってしまいます。どうでしょう。」…

「童子問」 第三章

童子問 第三章 「もう少し詳しく教えてください」 「五穀、というのを知っているか?天下の美食を論じていくと、五穀に極まってしまうんだ。八珍や醍醐と呼ばれるような美食でさえも五穀を常に食べるように食べるわけにはいかないだろう。そして五穀を食べな…

童子問 第二章

童子問 第二章 童子 「本当に先生がおっしゃる通りです。論語、孟子の二書は私も日ごろから熟読しております。朱熹の集註大全や諸家の注釈もかつて深く読み込みました。二書は本当に日々読んでおり、重要ですし、実に親切だと思います。でも、密かに、このほ…

童子問 第一章

童子問 第一章 こどもの問い 「先生は孔子、孟子の教えを原典にあたってはっきりさせて、学ぶ者を教え導くとおっしゃっています。でも、ボクは入門して日が浅く、生まれつき愚かです。さらに、先に習ってしまったことが主になってしまっており、孔子、孟子の…

童子問 目次

童子問は伊藤仁斎が子供と仁斎先生の会話として書いた問答形式で論語を する書物です。たぶん入門書を意識して書かれたものなのでしょう。 原典に当たることの大切さを何度も述べているこの本を現代語に訳したり要約してしまうこと自体が矛盾しているように…