読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

第四回「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P6

「明」「あかし」明るく、清く澄み通った状態。色彩を表す「赤」とは違い、「明」は光の感覚。「暗し」は対義語。「明かす」に対して「暮らす」がある。

窓は神明を祀るところであり、明がただ明るいという光の感覚だけでなく神明の徳、聖明の徳を示すのはそのためである

わが国では「明き浄き直き誠の心を以ちて」と神に仕える心意を示すのも同様

 

 

 

「暮らす」ことは暗く、汚れ濁った状態であったのだろうか。

暮らしていくことはもちろん重要であるのだが、ただ命永らえることだけでなく、明るく、清く澄み通った状態になること。が必要ということであろう。

 

特にこの感染症 の流行によって、死に方生き方といったことを考える機会が増えてきているように思う。

常に明るく、清く澄み通って活きることだけを考えたならば、20代で絶望して死んでいたかもしれない。それでも生き延びて暮らしてきたから、今があって時々活きることができているのかもしれない。など、生き延びて暮らしていくことと、活きることのはざまについて思いを巡らせる。

 

明と暗が同時に矛盾なくあるから人はいきられるのかもしれない。