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「論語の話」 吉川幸次郎 第17回 

第十七回 「義を見てせざるは勇無きなり」

史記によると孔子は朝廷にいる間に、少なくとも二人殺した。

 論語にはこういうことは書いていないし、不愉快。信じたくない。

・そもそも論語には、「悪い奴全部殺してしまえば、良い政治ができる?」ときかれ、

 「どうして政に殺すことを用いようか」と答えている箇所がある。

 君子の徳は風であり、人々の行為は草である。風の吹きようでその方向に向かう。

 だから愛情の政治をすれば人民は愛情を持つ。という節が顔淵12にある。

孔子の戦争への態度も関係する。墨子ほどではないが孔子は戦争否定。

 勇とは淫祠邪教への誘惑や正義の行ないへの躊躇に対するもの。

・それでもなお、やるときには懼れを持ち、謀をもってやる。

・勇についてさらに次回

 

小言

・戦争の季節であったためだろうか、まだ、戦争の経験があった人が多い時代だからでもあろうか。2020年代の日本にこのバランスはないかもしれない。