あし「足、脚」両足、歩行するもの。腿から下の全体をいう。「あ」という時もあり、多くは下に体言を続けて用いる。それが古語であった。わが国の身体語には目、耳、面、手など一音節の語が多い。
信濃路は今の墾道刈株に案思踏ましなむ履はけわが背[万3399]
「あし」は足首から先ではなく太ももからだったのか…と驚いていると、
足は象形。膝頭の部分から下の形。
とくる。つまり膝から下の足首関節を中心にした長靴状のところが足なのだということか。
身体性と言語というのも興味深いものだと思う。
そうすると、先ほどの万葉集の歌は、昔読んだときは、稲刈りの後の田んぼのようなところを想像して、
刈あとがのこってて足裏ケガしちゃうから靴はいていきなよ。
という程度の歌だと思っていたが、
腰くらいの深さの草木が残っているから、ブーツに長ズボンでないとケガするというくらいのだいぶワイルドさを増した歌に見えた来た。
飽くまでも素人の感覚なのだが。