読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

童子問 第17章

「では性は教えよりも貴いのですか」

「いいえ、違います。

人には皆性があり、その性は善いものです。

学をもってこの善性を満たせば、人は君子になります。

しかし、善性を学で満たすことができなければ、つまらない人で終わります。

このように性が善いだけでは、どうにもならないのです。

だから孟子には「これを満たさなくては持って親孝行はできない」といい、

論語にも「性は似たようなものだ。習いで差がつく」というのです。

君子と小人の差は、性ではなく教によるのです。

だから、孔子は性を責めず、習を責めるのです。その意味を分かろうとしましょう。

また、論語には

「人が道を弘める、道が人を弘めるのではない」と言います

孔子は過去にないほどの至聖をもって、過去と現在を見、朗らかに天を見てはじめて人々のために教えを造った。学のみなのです。

「学んで時に之を習う、亦よろこばしからずや」といい、「終日眠らず、ご飯も食べずに考えた、意味なかった。学ぶことの方が素晴らしい」と。

学問に勝る有益な行為はなく、空中戦で、あーでもない、こーでもないと考えても、何も得ることがないのです。がんばりなさい。」