読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

あぶる「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P41

ホタルイカの干物をライターで炙って酒の肴にするのが好きだ。

あれを家で一人、指を焼かないように長い腕の部分とエンペラの部分を交互に持ちながら、焦がさないように、ターボライターで遠火で炙っていると、何をやっているのだろうという気分になり、日本酒が進む。

どうして焼き始めたのか記憶をたどると、アマゾンで買ったホタルイカの干物のパッケージに顔が細長いおっさんの絵が描いてあり、そこに「炙って食べるとうまい。」みたいなことが書いてあったような気がする。

だいぶインパクト強い顔だったが、あれは何だったのだろうか。

酔いが見せた偽の記憶だろうか。

 

あぶる「炙」

熱にあてて程よく暖める。焼いたり乾かしたりすることをいう。「あぶら」と同根の語であろうが、ほかに「溢る」とする説もある。

[中略]

炙は肉と火とに従う。

炮はまるやき。炙るは肉片を炙る意である。