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「岩波国語辞典 第八版」P1087 「岩波文庫 菜根譚」P25

道徳に棲守する者は、一時に寂寞たり。権勢に依阿する者は、万古に凄涼たり。達人は物外の物を観、身後の身を思う。むしろ一時の寂寞を受くるも、万古の凄涼を取ることなかれ。

 

人生に処して、真実をすみかとして守り抜く者は、往々、一時的に不遇で寂しい境遇に陥ることがある。(これに反し)権勢におもねりへつらう者は、一時的には栄達するが、永遠にさみしくいたましい。達人は常に世俗を越えて真実なるものを見つめ、死後の生命に思いを致す。

そこで人間としては、むしろ一時的に不遇寂しい境遇に陥っても、真理を守り抜くべきであって、永遠にさみしくいたましい権勢におもねる態度をとるべきではない。

 

もう、道徳というもの自体が難しい。難しいといったところで、さすがに

 

「どうとく」「道徳」社会生活を営む上で一人一人が守るべき行為の規範(の総体)自分の両親によって、全を行い悪を行わないこと → 2018年度以降、「道徳科」として小・中学校での一教科。

 

というような意味がわからないということではない。ここでの道徳とはこういうことではあるまい。

岩波文庫菜根譚では、さらっと「人生に処して、真実」と訳されている。

おそらく「道」があって、「徳」がある。

「道」とは何か、また、「徳」とはなにか。