「来る」の澤村伊智氏の新作。
よくわからないひらがなの不気味な名前の「おばけ」がでるシリーズ。(ぼぎわん、ぜんしゅ、しりばば・・・)
比嘉姉妹シリーズ。というらしい。
独特のひらがなによる怪異の名づけ方が気持ち悪さを、伝えてくる。
同時に、臭さの描写に特徴があると思う。
決して直接的に描写しているわけではない。
登場人物の
生活環境が、
言葉の選択が、
やたらに喫煙するタバコが、
髪の色が
オカルトに関わる人間の臭さとして
数日洗っていない、酸化した脂がのった髪や服の匂いのようなものや
淀んだ沼のヘドロのようなもののように
生理的な関わりたくなさとともに、自動的に鼻にくる
怪談話を聞く時の生理的嫌悪感を非日常として味わうことができる作品群かと思う。
それだけではないのだが…もう少しあとで書こう
母と
あの日の光は今も
さえづちの眼