論語とコンピュータ(読み書きそろばん)

ちょっとずつ読んで、書いてみる

童子問 中巻 第一章

「先生は論語は宇宙第一の書であり、仁は孔子の教えの第一字である。とおっしゃいます。しかし、『大学』では敬が大事だといい、『中庸』では誠が大事だといい、『詩経』では思無邪だといい、『書経』では中、『易経』では時だといいます。四書五経みんなそれぞれの綱領があるということですか?どうですか?」

「人の道に仁義があることは、天の道に陰陽があるようなものです。仁義の外に道はありません。だから仁に義が含まれるということは、(太極図を観ればわかるように)陽に陰が含まれているくらい当たり前のことです。だから孔子は仁が重要だと言って、義はこれを補うものであるとしました。敬というのは仁義を敬するものですし、誠とは仁義を現実にまことにしていくことです。詩の思無邪や、書の中、易の時もみんな同じです。

道はそんなに多く分岐しているものではないのです。だから孔子は『私の説く道は一を以て之を貫く』というのです」