論語とコンピュータ(読み書きそろばん)

ちょっとずつ読んで、書いてみる

童子問 上巻 第57章

南宋の哲学者、張栻は論語の中で仁について述べている章を集めて一冊にして世に問いました。これは正しいですか?」

「ダメだねぇ。論語ってぇのは全部頭の先からしっぽまで仁でないところはないんです。易経にも書いてありますね。『仁である人はこれをみると仁であるといい、智者はこれをみると智であるという、多くの人は毎日使っているけれど、知らない。だから君子の道というのは少ない』とでも、仁というのは徳の極まった姿であって、学が仁にいたるときは、徳が皆そろってくる。だから子夏は『広く学んでよく志をもってよく質問して身近に考える。こういうことの中に仁というのはあるのだ』と言ったんです。

仁というのは、この孔子の学問のキモであります。仁以外に学問というのはないのです。先達の老先生方はそれなのに理を理解しようとしています。仁が離れていきますね。」