読む/書く

ちょっとずつ読んで、書いてみる

「新訂 字訓 [普及版] 白川静 平凡社」 P33

内面の衝動に駆られるということが、最近少なくなってきたように思う。

活きているのか実感が感じられないと言いかえることもできるかもしれない。

すこし衝動的な身としては人並みになってきたとも言えるので、あながち悪いことばかりではないが、老化現象だろうか。

 

あながちに「強」

うちからの衝動に堪えられないで、他を顧みる余裕もなく行動すること。「あな」は「大己貴(おおあなむち)」の「あな」で「おのれ」、「あながち」は自分勝手にふるまうことが原義であった。それで勝手な、無理な、一途なことをいう。古くは「あながちに」という副詞に、平安期には「あながちなる」という形容動詞の形で用いることが多い。